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消費税のしくみ

1 消費税とは

消費税は物品やサービスの消費に着目して、広く公平に負担を求める間接税です。

2 何に税金がかかるの?

消費税の課税対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付及び役務の提供と外国貨物の輸入です。
分かり難いですね。簡単に解説しましょう。

「国内において」・・・・消費税は日本の法律に基づく税金です。従って、海外で行われる物品の売買やサービスの提供については課税されません。
「事業者が」・・・・・・消費税の課税対象となる行為は事業者が行うものに限定されています。従って、事業者以外の者、例えば家にある古着を売っても事業者として行うのでなければ消費税は課税されません。
「対価を得て行う」・・・消費税は有償取引について課税されます。従って、原則として無償取引は課税の対象になりません(一部例外があります。)。
「資産の譲渡」・・・・・資産の譲渡とは、「物」を売買することです。
「資産の貸付け」・・・・資産の貸付けとは、「物」を貸したり借りたりすることです。
「役務の提供」・・・・・役務の提供とは、サービスの提供です。

3 非課税

消費税は上記2に該当する取引であっても課税することにそぐわないものや、政策的に課税することが適当でないものについて非課税となるものを限定して定めています。非課税となる取引のうち主なものは次の通りです。

①土地の譲渡及び貸付け

土地については売っても買っても貸しても借りても非課税です。このうち注意しなければならないのは、駐車場や野球場などは土地の貸借にはあたりません。駐車場や野球場といった施設の貸付に該当しますので課税です。

②有価証券の譲渡

国債や株券なのどの有価証券の譲渡は非課税です。ただし、ゴルフ会員券は有価証券ではありませんので課税です。

③支払い手段の譲渡

小切手や手形、紙幣などの譲渡は非課税です。ただし、収集品としての譲渡(コインショップで売買される古銭や記念貨幣など)は課税です。

④預貯金の利子や保険料を対価とする役務の提供

銀行預金の利子や貸付金の利息、保険料や共済掛金などは非課税です。

⑤印紙や証紙、郵便切手の譲渡

収入印紙や収入証紙は非課税です。郵便切手については、郵便切手を売る人については非課税で、買った人は買った切手を使った時に課税(消費税を支払った)となります。

⑥社会保険診療

医療行為のうち保険証が使えるものや労災保険、自動車賠償責任保険により支払われる医療費は非課税です。従って、美容整形や差額ベット代のように保険証が使えないものや市販されている医薬品などは課税です。

⑦助産

医師や助産婦が行う助産に関するものは非課税です。

⑧一定の身体障害者用物品の譲渡及び貸付

義肢・義足・義眼・盲人用安全つえ・点字機・車いすなどの物品の譲渡、貸付け、修理については非課税です。ただし、これらの物品を製造するために購入した材料は課税です。

⑨住宅の貸付け

人の居住の用に供する家屋及び家屋のうち人の居住の用に供する部分の貸付け(つまり下宿)については非課税です。ただし、1か月未満の貸付は非課税となりません。また、これらの建物そのものの譲渡は課税です。

4 納税義務者

消費税の納税義務者は個人事業者と法人です。消費税の担税者(最終的に税金を負担する人)は最終消費者ですが、税金は流通過程において賦課された価値について流通段階の事業者がそれぞれ納めてゆきます。少し分かり難いですね。
図解してみましょう。

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2100円で購入した最終消費者は2000円の本体と100円の消費税を最終的に負担したことになります。100円の消費税はこのように流通のそれぞれの過程においてかかわった事業者が、付加した価値の大きさに比例して段階的に納税してゆきます。従って、担税者は最終消費者であり、納税義務者は流通過程における事業者となります。

5 納付税額の計算

消費税の基本的な考え方は、売上などを通して「預かった消費税」から、仕入などに含まれる「支払った消費税」を引いて、その差額を国に納めます。従って、支払った消費税の方が多い場合には消費税を還付してもらえます。

6 納税義務の免除

消費税の納税義務は、常に基準期間における課税売上高で判定します。基準期間における課税売上高が1千万円以下である事業者は納税義務が免除されます。
この納税義務が免除されるか否かを判定する基礎となる基準期間とは、個人事業者についてはその年の前々年をいい、法人についてはその事業年度の前々事業年度をいいます。ですので、法人については設立初年度、2年度は基準期間が存在しないため自動的に免税事業者となります。しかし例外として、資本又は出資の金額が1千万以上である法人については、設立初年度、2年度については基準期間がありませんが課税事業者となります。
課税売上高とは、消費税が課税される税抜きの売上高(輸出取引を含みます)から、値引き、返品、割戻しなどの対価の返還等の金額(税抜です)を控除した残額です。なお、基準期間が1年でない法人につきましては、基準期間における課税売上高をその1年未満の月数で除し12を乗じて計算します。つまり1年に持ち戻す計算です。個人事業者については、年の途中で事業を開始した場合であっても基準期間は前々年となり、前々年は事業を行っていないことから課税売上高は0円となります。このため自動的に免税事業者となります。また、基準期間が免税事業者であった場合には、その基準期間における課税売上高には消費税が含まれていませんので、税抜の処理を行いません。注意が必要です。

平成成25年1月1日以後につきましては、基準期間の課税売上高が1000万円以下であっても特定期間の課税売上高が1000万円を超えた場合には課税事業者となります。
• 個人事業者の特定期間とは前年の1月1日から6月30日までの期間です。
• 法人の特定期間とは原則として前事業年度開始の日から6か月の期間です。

7 課税事業者の選択

免税事業者の方は課税事業者を選択することができます。免税事業者は消費税の納税義務はありませんので、申告書を提出することができません。つまり、上記5で解説したように預かった消費税よりも支払った消費税の方が多かった場合(還付になる場合)であっても還付を受けることができません。このような場合には課税事業者を選択することにより還付を受けることが可能となります。課税事業者を選択する場合の注意点は次の通りです。
① 一度課税事業者を選択すると2年間は強制適用となります。よって、1年目には還付を受けたとしても2年目には納付になることがあります。還付により戻る税金と2年目に納付になる税金を良く比べる必要があります。
② 課税事業者の選択はその課税期間開始の日の前日までに行わなければなりません。決算を組んでみたら還付になるから課税事業者を選択するということはできません。
③ 課税事業者の選択は「課税事業者選択不適用届出書」を提出するまで有効です。ですので2年経過後に本来なら免税事業者になる場合であっても課税事業者のままになります。課税事業者選択不適用については一定の場合には3年間提出ができません。

8 簡易課税制度

消費税の計算のしくみは、原則として預かった消費税から支払った消費税を控除して納付又は還付されるべき税額を計算します。この方法は事業者が預かり国に納めるべき税金を正確に計算できますが、その計算そのものは煩雑です。この煩雑さを解消するために一定の事業規模以下の事業者については、預かった消費税からダイレクトに納付すべき消費税を計算する「簡易課税」という計算方法を選択することができます。
簡易課税制度を選択する場合の注意点は次の通りです。
① 簡易課税制度を選択しようする場合には、適用を受けようとする課税期間の開始の日の前日までに「簡易課税制度選択適用届出書」を提出しなければなりません。また、制度の適用を受けた場合には、2年間強制適用となります。
② この制度を選択できる事業者は基準期間における課税売上高が5千万円以下の事業に限ります。
③ 簡易課税制度は、預かった消費税からダイレクトに納付すべき消費税を計算しますので、たとえ実際に支払った消費税の方が多かったとしても還付を受けることができません。
④ 簡易課税制度を選択している事業者であっても、基準期間における課税売上高が5千万を超えた場合には、今年の売上高が例え5千万円以下であったとしても簡易課税による計算はできません。
⑤ 簡易課税制度の適用を受けることを止めようとする場合には、止めようとする課税期間の開始の日の前日までに「簡易課税制度選択不適用届出書」を提出しなければなりません。
⑥ 上記にかかわらず調整対象固定資産の課税仕入れ等を行った場合には、一定期間簡易課税制度を選択することができません。

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